
News Letter ~町会・自治会活動のヒント~

令和6年度の町会連合会研修会からみえた戸田市の町会・自治会活性化に向けたヒントを報告します。
目次
1.講演
これからの町会・自治会が取り組むべき
多世代がつながる町会・自治会のあり方とは?
戸田市の町会・自治会を取り巻く社会的な状況には様々な変化が生じており、これに伴って多くの町内会では、加入率の低下や役員の高齢化、担い手不足などが課題となっています。これからの課題の解決に向けた「多世代がつながる町会・自治会のあり方」をテーマに町会・自治会の役員や関係者を対象にした研修会を開催しました。
<開催概要>
日時:2024/11/23(土)10:00~12:00
場所:戸田市役所5階大会議室
参加者:40名
第1部講演「多世代がつながる町会のあり方」
講師 株式会社KITABA 酒本宏
多世代がつながる町会・自治会に向けて取り組むべきことについて、全国の事例を交えながら講師より情報提供を行いました。
スマホ講座の目的としましては、戸田市公式LINEの紹介や、コミュニケーションツールとしてのLINEの活用など、日々の暮らしがデジタルを活用し、少しでも便利になるよう、シニア世代を中心にご参加いただき、理解を深めていくことを目的としています。
<講演内容の概要>
町会・自治会の役割はライフスタイルの変化とともに多様化しています。
- 町会・自治会では、役員の高齢化と担い手不足が深刻な問題となっています。
- 従来の活動(高齢者向け、防災など)は充実しているが、若い世代向けの活動が不足していること、情報発力の弱さも若い甘代とのつながりが生まれにくい課題の一つとなっています。
若い世代のニーズに合った活動で参加のきっかけをつくりましょう。
- 若い世代は必ずしもコミュニティに無関心ではなく、特に子育て世代は地域とのつながりを求めています。
- 特に、SNS(LINE、Instagram等)を活用した情報発が重要であり、サボーター制度のようなやかな参加のきっかけをつくることも重要です。
- 町会・自治会は、若い世代が主体的に企画・運営するイベント(ハロウィン、クリスマス会等)を支援する体制づくりも必要となります。
地域のコミュニティの拠点となる場づくりが注目されています。
- 若い世代は地域コミュニティの拠点となる場を求める声もあり、会館を多目的に活用し、世代間交流の場として再生している事例もあります。
- また、学生向けの勉強スペースとしての活用、居酒屋など、新しい形での会館活用を進めている町会もあります。
- コミュニティの場を通じた地域活性化の推進がこれからの大切な視点と考えられています。
2.意見交換
町会・自治会活性化に向けた講演を受け、研修会参加者と講師による意見交換を行いました。多世代がつながる町会・自治会運営に向けたより実践的な内容についての質疑が多く出されました。
電子マネー決済などでの会費の支払いを導入するときの留意点を教えてください。
(講師よりコメント)
- PayPayでの支払いを導入している町会があるが、班長などが自宅に訪問して二次元バーコードを読み取る必要があったり、銀行振り込みの場合、振込者の特定・確認が困難だったという町会もありました。
- 町会専用アプリを導入している事例もあり、振込者の管理が可能ですが年間数十万円のコストがかかります。
- 導入に向けては上記の課題について町会内でしっかり検討を重ね、アプリ導入においては、高齢者向けの説明会や研修会を行うことが大切です。
若い世代向けの活動を新たに始めることによる、負担増加への懸念があります。
(講師よりコメント)
- 若い世代向けの活動の企画・運営は若い世代による実行委員会形式やサポーター制度の登録者にお願いし、町会は資金面でのサポートに徹することが大切です。
- また、住民へのアンケート調査などで不要な活動の見直しを行うことで全体の負担を軽減し、スリム化することも前提として必要なことです。
アンケート調査の実施方法について詳しく教えてください。
(講師よりコメント)
- アンケート調査では役員の担い手不足や高齢化などの町の課題を明確に記載することが大切です。
- 設問では、住民の世代構成を把握したり、現行の活動への評価をもらうようにしましょう。
- また、設問の中で活動への協力可能性の確認するとともに、協力意思のある回答者への速やかなフォローアップが重要となります。
自治会と行政の役割分担について教えてください。
(講師よりコメント)
- 自治会単独でできることと複数自治会での連携が効果的なことをしっかりと見分けることが大切です。
- また、高齢者見守りなど行政との連携が必要なこともあります。
- それぞれの役割を整理しながら進めることが重要と考えます。